「そして生活はつづく」
著者:星野源
発売:2013年
ミュージシャンで俳優の星野源。
本もたくさん出していて、文筆家として紹介されることも。
そんな同氏の初めての書籍が本作(たぶん)。
エッセイ。
しかし、有名タレントが書く、よくある爽やかなテイストのそれとはまったく違いました。
だらしの無い生活をさらけ出し、下世話な話も遠慮なし。
かっこつけずに自然体で、私的にはゆるく楽しめましたが、星野源? 新垣結衣の旦那でしょ? なんかいいよねあの人、ってくらいの人が読むと刺激が強すぎるかもしれません。
星野源に詳しくなくても、同氏の名前を聞いて大人計画やANNが連想される人にはそこそこおすすめできる一冊って感じです。
そんな本作からのこぼれ話はこちら。
ミュージシャンとして多方面から高い評価を得ている同氏の楽曲制作秘話。
サケロックというバンドの曲を作っているときの話。
かなり煮詰まっていたそうで、二番以降の歌詞がまったく浮かばず。
深夜までノートに書いては消してを繰り返し、そしていつの間にか寝てしまったそうです。
しかし、朝、はっと目が覚めてノートを見ると、なんと歌詞がまるまる出来上がっていたとか。
本人に書いた記憶はない。
でもデタラメな内容ではなく、歌詞としてちゃんと成立していたそうで、結局そのまま採用。
昔「BECK」というバンドものの漫画があって、当時かなり熱中して読んでいました。
そのなかで、ポール・マッカートニーは名曲「イエスタデイ」を夢の中で作曲したというエピソードが。
星野源、まるでポールのようなエピソードじゃないか!
……と感動したのも束の間。
その夢の中で歌詞を書いた曲というのが「昭和報われない音頭」。
なにそれ。
サブスクで検索すると出てきました。
なにこの曲。
ふざけてる。
ちゃんと聞いてないけど、わかる、ふざけているのだけはわかる。
一瞬でも「イエスタデイ」と並べてしまった私自身が恥ずかしい。
心のなかでポールに謝罪しました。
気になった方は、ぜひ聞いてみてね。
とまぁ、最後は本書のテイストを意識して書いてみました。
こんな感じの文体がお好みの方はぜひ読んでみてください。
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